ハワイ島は火山の島。溶岩の土壌、豊かな日照、昼夜の寒暖差、適切な雨量、それら環境的要素に育てる方々の情熱が加わって、ハワイ島フアラライ山の麓で実を熟すアラビカ種ティピカのコナ・コーヒー。完熟実は1粒1粒手作業で摘み取られ、水洗して乾燥、そして焙煎へ。そのすばらしさから、コナ・コーヒーはホワイトハウスでの晩餐会で供され、最高品質の香りが国際社会・外交の場を彩っていると聞きます。
東北大学医学部・移植再生医学分野教授の後藤昌史先生からお気遣いの品として、仙台で丁寧な豆の選別と焙煎をされているカリブコーヒーさんからコナコーヒー等をいただきました。後藤先生は、糖尿病や肝臓病の細胞治療を含めた新規医療開発分野の世界的リーダーです。私は、共同研究者として後藤先生の研究の一部に微力ながら参画させていただいています。その詳細についてはHPにてご紹介できればと思っています。
さて、欠点豆の混じりもなく、美しくふくらんだ豆に期待を膨らませながら、フィルターで少し濃いめに淹れてみました。大地を感じるやさしさが溢れます。強く主張することなく、横に居てくれると安心な相棒のような。半分飲んでからすこし水を足し、2時間ほど仕事をしてから室温で飲むのはまた最高。丁寧さがにじみ出るすばらしいコーヒーでした。
写真上 きれいに均一に膨らんだ焙煎コナコーヒー豆。
写真中 ハワイ島コナ地区での、ホシダナでの豆の乾燥風景(2010年Greenwells Farmにて)。コーヒーの実は、手摘収穫されて機械で果皮と果肉を除かれます。その後に水洗などによる表面処理が行われた後に乾燥されます。ホシダナは日系移民の方が開発したシステムだそうです。コナコーヒーの栽培には技術や工夫が必須とのことですが、病害などによる栽培の危機を切り抜けたのは、日系移民の方々の相当な努力によるものと聞いたことがあります。当時のコナ地区は、人口の約半分が日系の方だったそうです。
写真下 完熟手摘のコーヒーの実。赤く熟している実は、コーヒーチェリーとも呼ばれます。収穫はタイミングと速さも大切だそうで、相当大変な作業と感じます。おいしいコーヒーに感謝感謝です。