夏期休暇を利用して、京都をすこし散策しました。夕方近くになり、イノダコーヒ本店に初visit。本店の外観は、京町家として馴染む喫茶の和建築の色調と、個人的にはニューオリンズを感じる洋風のショップの白壁がコントラストをなす構成。1999年の火災の後には、モダン的な雰囲気も織り込んで立派にリニューアルをされたそうです。200席を超える喫茶空間で、満席に近い状況ではあるものの、ざわつき感はまったくありません。若い方もちらほら。全体としては、年配の方がやや多めで、いろんなお話の声が軽やかなBGMとして流れ、てきぱきと、そして、しなやかに動かれる店員さんと共に、cozyな空間を演出しておられました。

いただいたのは、アラビアの真珠と名付けられているブレンド。お店の推奨は、ミルクと砂糖を先に入れた器にネルドリップしたコーヒーを注ぐスタイルとのことで、その推奨をオーダーしました。ミルクの香りに負けないコクと後から駆抜けるフルーティーさ。モカをベースにしていると書かれいまいたが、浅い焙煎と深い焙煎の豆を巧みにミックスされているのでしょうか。

昭和15年創業以来、京都の人々を和ませてくれている香り。京都の日常をしっかりとささえる味。記憶にしっかり刻まれた1杯でした。