2017.5.27(土)16時〜

難波で開催された大阪南肝疾患診療セミナーに参加してきました。住吉区医師会長の畑直成先生から「甲状腺機能と肝障害の関連」について、大阪急性期・総合医療センター糖尿病内分泌内科部長の馬屋原豊先生から「病院—診療所間連携を軸とした糖尿病の地域医療展開」についての講演があり、診療における討論も行ってきました。

当クリニックでも、健康診断などで肝障害やコレステロール高値のために来院され、血液検査や超音波検査の結果、甲状腺機能低下症(橋本病)が元原因と判明し、甲状腺薬の内服で正常化される方が沢山おられます。これは、肝臓が代謝臓器であり、甲状腺機能低下によって種々の代謝活性が下がり、病態が代謝臓器の肝臓に現れやすいことによるものです。また、肝臓は体内での糖産生と糖代謝の中心臓器であることから、糖尿病治療において、肝機能安定化はとても大切です。糖尿病の状態が進行し、インスリン注射を導入することが必要な時がしばし見受けられます。このような際は、インスリン導入のタイミングを逸することないように、短期入院を含めて、病院との連携を軸に、患者様の糖尿病が少しでも安定していただけるように努めております。