著明な方が膵臓がんで亡くなられたことを耳にすると、すこしでも早期の段階で発見する重要性を痛感します。抗がん剤が発達してきている昨今でも、膵臓がんは薬の治療にて顕著な効果がなかなか得られないタイプのがんの一つです。

2018.1.27(土)16時〜、

大阪市大病院で開催されたがん対策大阪地域包括ケアーミーティングに参加し、腫瘍外科学講師の天野良亮先生から、膵臓がん発見にむけた工夫についての講演を聴きました。一番大切なことは、血液検査で行える膵臓がんのマーカーとして、Ca19-9やSpan-1などの腫瘍マーカー検査を広く知っていただくことだと考えます。そして、膵臓の右半分(膵頭部、膵体部)の癌の発見に有用な超音波検査を適宜組み合わせて、さらに的確な診断を進めること。同時に、背中に違和感がある方やアルコール多飲の方、糖尿病、慢性膵炎、ご家族に膵臓がんの方がおられる方などの高リスクの方を把握した診療も大切です。当院では、腫瘍マーカーの血液検査を随時行っております。また、フルデジタルの超音波検査機器も設置しており、予約制にて検査(検査は日本消化器病学会専門医が担当)を行っております。これらの検査にて、さらに精査をすすめる必要がある場合には、大学病院や大阪急性期・総合医療センターなどでの精査のご相談をすすめていきます。