ほてり・発汗/寝汗・のぼせ・動悸などの症状は、更年期の女性の約60%が経験するお悩みで、多くの場合、女性ホルモン(エストロゲン)が年齢的に減少することによって血管の収縮・拡張を制御する自律神経の働きがアンバランスになることが原因とされています。症状の程度は皆様まちまちですが、強い症状ではないと感じておられても、普段から気にしていて、日常生活や仕事にちょっと(かなり)影響があると感じているも多くいらっしゃいます。
2020.8.5(水)19:00-さかざきこともクリニックの坂崎弘美先生から女性のお悩みと漢方治療についてのweb講演会を聞きました。ホットフラッシュ、冷え性、不安、イライラなどの内服治療としての漢方薬治療で工夫されている点、そして、内服を継続する期間などについての知見も紹介いただきました。
当院では、ホットフラッシュの治療としては、まず副作用が少なく安全性が高いとされている漢方薬の内服をお勧めしております。年齢、症状の出方、体格、胃腸や冷えなどの症状の有無などを考慮し、基本として3つのお薬から一つを選択し、2週間程度の内服後に効果実感についてお伺いします。ぴったりと漢方薬が合う方の場合には、この時点で症状がうそのように消えて、仕事や日常生活が充実して大変喜んでいただき、その後もずっと内服を続けられることもあります。時には、2種の漢方薬組み合わせに変更し効果を発揮することもあります。漢方薬には、目標としているホットフラッシュ症状が改善することに加えて、お肌がつややかになる、便通がよくなる、冷え性が消える、元気がでるなど、なんとなく気になっている他の症状もよくなるという多面的に健康を支えてくれる長所もあります。いろいろな症状が改善した結果として、生活全体がとても充実しています!とお話いただくことに少なからず遭遇します。ホットフラッシュ症状でお悩みの方は、ご相談ください。