2017.7.29(土)17時〜、
天王寺で開催された認知症セミナーに参加しました。 横浜総合病院臨床研究センター長の長田乾先生から、認知症の現状・将来予測とその予防についての講演を聞きました。高齢化社会がすすむとともに認知症の方の数は増加する予想であり、2060年には日本だけでも1000万人の予想となっているとのことでした。
認知症の多くは、アミロイドb等の蛋白質が脳神経細胞に蓄積し、神経細胞が死滅することが病気の主原因ですが、このアミロイドbの蓄積を阻害する薬の開発には今しばらく時間がかかる現状です。ですから、現状では、予防に着目することも大切とされています。疫学的研究から、有酸素運度等の運動習慣、近所付き合いなどの活動や外出が多いこと、仕事を続けていること、授業などの教育をしっかりと受けていることなどが、認知症予防効果があるとされています。また、高血圧、糖尿病、そして心房細動などの不整脈が原因となる脳血管疾患を併発しないことも、認知症症状を悪化させてないこととして大切です。ですので、生活習慣病をお持ちの方は、将来的な認知症予防という点も念頭においた適切な治療をお薦めします。