動脈効果が進むと、全身末梢まで血液を十分に送り届けることが難しくなってきます。例えば、下肢動脈の硬化が進むと、足指先で酸素不足に陥り、指や足先の壊死などを引き起こします。心臓を養う冠動脈で硬化が進むと、心臓の筋肉で酸素不足に陥り、狭心症や心筋梗塞が発生します。動脈硬化の本体は、血管内にゴミ沈着が進むことと、血管壁自体が硬くなる変化が折り重なることにあります。
動脈硬化の進行は、炎症反応がアクセルとなり加速的に病状が進みます。特に、喫煙、糖尿病、睡眠時無呼吸、高脂血症、高血圧からくる炎症反応には注意が必要です。マクロファージという炎症惹起細胞を活性化し、また、動脈壁で酸化状態を引き起こしてしまい、動脈硬化が進みます。当院では、自宅で検査ができる睡眠時無呼吸検査を行っており、糖尿病・高脂血症の血液検査も含めて、診断・治療を行っております。また、血管の硬さや血管の詰まり(ゴミ沈着)の度合いを評価する血圧脈波検査装置も完備しております。動脈硬化が心配、足先がしびれる、足が冷たい、足の色がよくないなどの症状でお悩みの方は、ぜひご相談ください。
2018.12.20(木)19時〜
天王寺で開催された動脈疾患講演会に参加し、北海道循環器病院心血管研究センター長の山本匡先生から北海道札幌市における病院—診療所連携を基盤とした動脈硬化治療の取り組みについてお話を聴きました。当院でも、動脈硬化を進展させないことに気を配った治療を行うとともに、高度に進行されている場合には専門病院との連携を図っております。