寒さが増すにつれ、インフルエンザに罹る方が先週から急に増えてきました。年末年始の気温が低めの予想となっておりますので、インフルエンザや風邪にはぜひ気をつけて、よき新年を迎えていただければと思っております。
さて、本日は咳のお話です。咳は、いわゆる風邪の緒症状の一つとして、多くの場合、鎮咳薬や去痰薬で対応します。しかし、他の症状がよくなっても咳症状が続く場合、または、咳以外の症状に乏しく、夜間〜明け方に咳症状が頻発する場合などは、咳喘息も念頭に治療にあたる必要があります。会話をすると咳が出る、冷たい空気の所に行くと咳がでる、咽頭がイガイガして咳がでるなども咳喘息を考えるべき症状です。
2018.12.22(土)16時〜、
本町で開催された大阪呼吸器カンファレンスに参加し、北野病院呼吸器センター副部長の丸毛聡先生から、咳喘息、アトピー咳嗽、逆流性食道炎による咳嗽の現状について講演を聞きました。
咳喘息を治療しないでおくと、30-40%で気管支喘息に移行してしまうという統計がでているようです。一般の風邪薬では咳がおさまらず、抗アレルギー薬や、長時間作用性吸入β刺激薬の噴霧吸入での治療効果が期待できます。咳喘息の診断には、胸部レントゲンで肺炎や結核などの他疾患ではないことの確認も重要です。当クリニックでは、胸部レントゲン検査、超音波吸入治療器(ネブライザー)、適切な噴霧吸入薬処方を含めて、咳の患者さんの治療にあたっております。