2019.4.20(土)15時〜、肥後橋で開催された第119回日本外科学会学術集会に参加し、帝京大学救命救急センターの伊藤香先生から米国研修医の働き方改革からなにを学ぶかについての講演を聴きました。
米国での研修医の勤務時間は、最近の制度改正において週80時間以下と規定さているとのこと。外科系研修医においては、改正前は週100-110時間の勤務状況であったことから、今回の改訂によって勤務時間の減少に比例するように経験不足が顕著となっている、例えば5年間の研修では従来研修の1年間に相当する経験の不足を生みます。この影響を受けて、米国の外科系学会は、早期に専門性を持たせることで、専門的経験値を確保するように舵を切るようになってきている。逆の側面からみれば、分野横断的に対応できる一般外科医(general surgeon)の育成機会を失い、一般外科医の不足が深刻化するという新たな問題が生じているそうです。
さて、日本に目を向けてみましょう。米国に遅れること15-20年、医師研修においても働き方改革が議論されるようになってきました。より短時間での研修が求められるようになると、米国と同様に専門細分化が進み、そしてそれは、近未来の一般外科医数のさらなる減少に繋がる可能性を秘めています。そもそも、住吉区だけでなく日本全体としても外科を標榜するクリニックが不足している現状で、米国で生じている一般外科医不足の波がさらに押し寄せることは危惧するべき問題と考えます。
微力ながらではありますが、この問題に対応できるよう、あびこ内科外科大橋クリニックでは、怪我をしてしまった、切り傷が出血して止まらない、火傷をしてしまった、皮膚が化膿した、痔の腫れが痛む、切れ痔で出血した、巻き爪で化膿した、などの一般外科治療にも対応しております。院長ならびに日曜担当の外勤医師共に豊富な経験を基にハイレベルな一般外科治療の提供も含めて今後も地域医療に貢献できるよう努めて参ります。